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ライド・オン

 自らアクションスタントをこなす存命している俳優として、スタント回数がギネス世界記録に記されているジャッキー・チェン。彼の初主演作「タイガー・プロジェクト/ドラゴンへの道 序章」から50年経った記念すべき作品は、第一線を退いていたベテランスタントマンのお話。70歳を迎えたジャッキーにピッタリな役だが、驚きのアクションも満載!

かつてスタントマンとして有名だったルオ(ジャッキー・チェン)は怪我をきっかけに第一線を退き撮影所の片隅に住み込み、エキストラなどをしながら愛馬のチートゥと静かに暮らしていた。その間に会社は倒産し借金だらけ。しかも、チートゥの元持ち主のトラブルにも巻き込まれ、チートゥが借金のかたに持っていかれそうになる。困り果てたルオは疎遠になっていた法学部の学生、娘のシャオバオ(リウ・ハオツン)に相談に行くが、つれない態度。ルオは必死になって娘との絆を取り戻そうと努力する。シャオバオは渋々恋人の若い弁護士(グオ・チーリン)を紹介。しかし、話は、単純には進まない。

娘と父親の確執をどう紐解いて行くのか、借金はどうするのか、彼にオファーされた仕事はどうするのか、仲間たちとの絆はと山積みの問題を、あのハートウォーミングな笑顔とユーモアで見事に解決していく。かつてのジャッキーの作品も彷彿とさせながら、映画のセットやスタントの裏側も披露。見応えある。

 仕事柄、試写室で映画を見せていただくわけだが、コロナ渦以降、最近はスクリーナーでも可能な作品がある。しかし試写室仲間と「ジャッキーは大きな画面でなくてはね!!」と意気投合してしまった。それだけジャッキーのアクションは大きなスクリーンいっぱいの迫力なのだ。とはいえ、お決まりのNGシーンや怪我のシーン、撮影で和気藹々としているシーンなどがエンディングに映し出されれ、ジャッキー・チェンの作品は本当に映画愛に溢れていることが伝わってくる。

5月31日全国ロードショー
配給: ツイン

原題:龍馬精神英題:RIDE ON/中国/2023年/126分/シネマスコープ/5.1ch
/字幕翻訳:小木曽三希子

監督・脚本・ラリー・ヤン
出演 ジャッキー・チェン、リウ・ハオツン、グオ・チーリン、ユー・ロングァン、アンディ・オン、ジョイ・ヨン

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